日本人学校卒業後のインター校編入

香港日本人小学校、中学校を卒業後にインター校に編入される人が少なからずおられます。
編入先の学年に必要な英語力はかな〜り高いです。
仮に日本の英語教育をしっかり受けて進んだとしてもぜんぜん届かないレベルと言ってもいいでしょう。

まずはDelia School of Canadaのシステムについて紹介させてください。
これは私が以前ブログに書いたものからのコピペです。

多くの編入生を毎年受け入れているDelia School Of Canadaは今年から方針が変わり、
高校卒業そのもののあり方が大きく変わり、それに伴って大学進学の道も狭まっているのが現状です。

例えば、Grade9からGrade12の間に18単位を取得しなければなりません。
これは必修科目です。そして選択科目から12単位を取得します。
それ以外に40時間のコミュニティーサービスをしなければなりません。

これらのコースは英語に問題のないレギュラーコースの生徒がやっとのことで取れる難しいもので、
途中編入の日本の学校からの子どもたちは、まずはESLに入って、ESLで稼げる単位を取ります。

もう一つ、DeliaではGrade9and10の間にCredit Courseが3つに分けられいます。
*Academic: 大学、カレッジコース
*Open Course: 全生徒対象
*Applied Course:大学、カレッジを進学先に入れないコース
さらに、Grade11と12で
*University Course
*College Course
*University/College
*Open Course
*Work Place
に分けられます。

どのコースを取るかはそれまでの成績などを元にアドバイザーなどと相談して決められるのだと思われます。つまり選択の自由は無いと言う事です。

それとは別に、カナダのOntario Secondary School Literacy Test (OSSLT)というものがあり、このテストをパスして、カナダの高校教育課程を修了したと認められるので、デリアの場合カナダの学校ですので、これをパスすることなしにカナダの大学への進学はありえません。
このテストにアプライするためには校長先生からの承認が必要なため、たぶん絶対に大丈夫な生徒しか受けることができないようになっているのではと思われます。
これはデリアのOSSLTの合格率を維持するためだと思います。
昔、デリアが厳しかったときは、これに匹敵するような英語のテストをG12でパスすることが、
唯一卒業の道でしたが、あまりにもパスするのが難しいので、学校が卒業を甘くしたという経緯があります。このテストにパスできそうになかった生徒は、他校へ転校をして卒業していた事実もあります。

ESL生や成績が悪い生徒にはまた別のテストが用意され、コースにしたがった単位をきちんと取れれば卒業はできますが、進学先が絞られてしまう可能性が発生するのです。

上記コースを修了したという成績証明書が、今後日本の大学を帰国子女枠で受験する際に、
どのような影響を及ぼすのか今のところわかりませんが、きちんと勉強をしていたら問題無いかとは思いますが、それなりの成績を残せなかった場合はかなり苦しい状態になるのは予想できます。

University/Collegeコースに入れなかった場合は、大学進学はかなり大変そうで、
カナダは100%だめ、オーストラリアの大学に進学するにもFoundation Courseに入らなければならず、時間もかかり遠回りになってしまうのです。

例えば、小学校卒業後の編入の場合は、Grade9よりももっと早い時期に始められるので、
相当努力が必要ですが、G9になったときに進学コースでの単位取得に間に合うでしょう。
しかし、中学卒業後の編入の場合は、ESLをまずは履修しなければならず、それに見合った単位は取れるものの、進学コースには間に合いませんので、大学進学が難しくなります。

早く入っても、きちんと勉強せず、Reportでそれなりの結果を出せなかった場合も同じ結果をまねきます。

ですから、小学校卒業後であっても、中学校卒業後であっても、お子さんの学力、自ら勉強をきちんとできるかどうかなど、きちんと見極めた上で進学先を決めて欲しいと思います。

実際、英語力を短期間のうちに改善して、レギュラーコースに入れたとしてもいきなり英語ですべての科目を学ぶことは容易ではありません。
Tutorをつけたり、普通のレギュラー生の学習時間を超えるぐらいの時間が必要だと思います。
そこで、周りに流され遊んでしまうようなことになれば、どうしようもないのです。

せめて、ご両親だけでも、どれだけ大変かをご自分できちんと調べて理解して、
そしてお子さんにその大変さをうるさいぐらい説明して、それでもインター校へ進みたいとお子さんが言わない限り、無謀な編入を子どもに強いてしまうことのないようにお願いしたいと思います。

*************************************************************
私のメインホームページ
インターナショナルスクール体験記in香港
ブログ
Cafe Bleu@Hong Kong
英語家庭教師の紹介も行っています。
詳しくはコチラ

香港のインターナショナルスクールについての質問や
香港生活についての質問は掲示板へどうぞ。

*************************************************************